四旬節第一主日

皆さま、
 灰の水曜日から四旬節が始まります。聖週間と復活祭に向かって、この40日間は洗礼の恵みを受ける人の最終的な準備のための期間です。といっても、四旬節はただ単に洗礼志願者のためだけの季節なのではありません。キリストの弟子すべてがイエス・キリストの過ぎ越しの神秘にふさわしくあずかるための準備期間として受け止めることができると思います。
 伝統的に、灰の水曜日のごミサで読み上げられるマタイによる福音6章1節から18節に基づき、慈善(施しをすること)、祈り、そして断食が、主に立ち返るためのイエスの弟子たちの象徴的な善行となりました。イエスが語ってくださった言葉の真ん中には祈ることがありますが、これには自分たちと神との関係性という意味があると思います。そして、同じレベルで、慈善と断食は人間同志の関係性という意味を持っていると思います。ですからこの三つの善行を通して私たちの心の状態をふり返ることができるのではないでしょうか。すなわち、どれほど神様と他の人と自分たちを愛せているかチェックするようにとイエスは教えられました。
 四旬節全体は、このキリストとのすばらしい出会いに向かう旅路です。この期間中、わたしたちは入信の秘跡を深い意味で再発見、再体験し、あらためてほんとうの意味でのキリストの弟子となるために、もう一度わたしたちの洗礼と堅信と聖体に向かいあおうとするのです。四旬節でわたしたちは十字架と復活を記念するために備えます。御父、そして人生の歩みで出会うすべての兄弟姉妹への愛の働きにキリストとともに参加できる望みを抱いて、イエス・キリストへの信仰を再び燃えあがらせながら この大切なときを過ごしてまいりましょう。

カトリック・ミラノ外国宣教会
レンボ・アンドレア